畳の劣化を見分けて費用を抑える!東京近郊の補修・交換ガイド

# 畳の補修・交換ガイド:東京近郊の方へ

## ポイント1:畳の劣化サイン見分け方と補修のタイミング

畳は日本の伝統的な床材ですが、毎日の使用で確実に傷みます。補修が必要な状態を知ることで、余計な出費を避けられます。

最初に注意すべきは、表面のささくれや日焼けです。い草※1という素材でできた畳表が紫外線や湿度の影響で色褪せたり、毛羽立ったりするのは自然なことです。この段階なら「裏返し」という作業で対応できます。裏返しは畳を裏返して新しい面を表にする施工方法で、新築のような美しさが戻ります。費用も新しく作り直すより圧倒的に安いのが魅力です。

次に進行した劣化として、畳がフローリングと比べて沈む、または波打つ現象があります。これは芯材※2が傷んだサイン。ダニやカビが内部で増殖している可能性もあります。このような状態では「表替え」という、表面の畳表だけを新しいものに交換する方法が適しています。

最も進行した状態は、歩くとギシギシ音がする、踏むと床が動く感覚がある場合です。この場合、芯材の交換も含めた全体的な張り替えが必要になります。

東京近郊の気候は梅雨時期に湿度が高く、冬は乾燥するため、畳にとっては過酷な環境です。一般的に裏返しは5~8年、表替えはその後5~10年のスパンで検討するといいでしょう。

## ポイント2:東京近郊での補修業者選びと相談のコツ

畳の補修は業者選びが非常に重要です。同じ作業でも業者によって価格や質が大きく異なる傾向があります。

業者を選ぶ際は、まず「畳製作技能士」という国家資格を持つ職人がいるか確認してください。この資格は実務経験が長く、技術が一定水準以上であることの証明になります。東京近郊には多くの優良業者がありますが、看板や広告だけでなく、こうした資格情報を公開している業者は信頼度が高い傾向です。

複数の業者から見積もりを取ることも大切です。畳の状態を詳しく診断し、なぜその価格になるのかを説明してくれる業者は信頼できます。相場としては、東京近郊で裏返しが1帖あたり3,000~5,000円、表替えが5,000~8,000円程度が目安です。極端に安い業者は素材の質が悪い可能性があります。

相談時には、部屋の使用頻度や日当たり、家族構成などを伝えると、最適なプランを提案してもらえます。高齢者がいる家庭なら、滑りやすさに配慮した素材選びも重要です。また、ペットがいる場合は、爪引っかき対策が施された畳表もあります。

業者とのコミュニケーションを大切にし、施工後のメンテナンス方法についても質問しておくと、長期的に畳を良い状態で保てます。

## ポイント3:畳の購入と新規導入・リフォーム時の選択肢

新しく畳を導入する、または大規模なリフォームを検討している場合、選択肢は従来の畳だけではありません。

最も一般的な選択肢は本い草を使った畳です。天然素材の香りと調湿性※3が特徴で、室内の湿度を自動的に調整してくれます。アレルギーの少なさも利点です。一方、価格は1帖あたり8,000~15,000円程度と高めで、定期的なメンテナンスが必要です。

次に、い草の代わりに和紙や化学素材を使った畳があります。これらは色褪せしにくく、ダニやカビが発生しにくいため、小さなお子さんやアレルギー体質の方向けです。価格は6,000~12,000円程度で、本い草より手入れが簡単です。

最新の選択肢として「琉球畳」や「置き畳」もあります。琉球畳※4は沖縄発祥で、正方形で厚みが薄く、洋風の部屋にも合わせやすい製品が増えています。置き畳はフローリングの上に直接置けるため、リフォーム工事が不要で、引越時に持ち運べるメリットもあります。

東京近郊でのリフォーム相談では、これらの選択肢を提示してくれる業者を選ぶといいでしょう。予算、ライフスタイル、メンテナンスへの手間をバランスよく考えて、最適な選択をすることが満足度につながります。

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※1 い草:畳の表面を覆う天然素材。独特の香りと吸湿性がある
※2 芯材:畳の内部構造で、ワラやボード素材からできている
※3 調湿性:室内の湿度が高いときは吸収し、低いときは放出する性質
※4 琉prejry畳:沖縄で使われていた正方形の畳