畳の選び方から補修まで完全ガイド|材質の違い・交換時期・業者選びのコツ
# 畳の選び方と補修のポイント
## ポイント1:畳の材質の違いを知ることが最初の一歩
畳選びで最も大切なのは、「何でできているか」を理解することです。一般的な畳は3つの層で構成されています。
**表面の畳表(たたみおもて)** は、い草や化学繊維など複数の素材から選べます。い草は天然素材で香りが良く、湿度調整機能に優れているため、多くの方に選ばれています。ただし天然素材のため色褪せや傷みやすさがあります。一方、化学繊維製の畳表は耐久性が高く、日焼けしにくいという利点があります。小さなお子さんやペットがいるご家庭には特におすすめです。
**中身の芯(しん)※畳の厚みを支える内部構造** には、わら芯と建材床(※合成樹脂などを使った床材)の2種類があります。わら芯は吸湿性に優れ、伝統的な畳の風合いを保ちやすいのが特徴です。一方、建材床は湿度変化に強く、カビやダニが発生しにくいため、近年の住宅環境に適しています。
**裏面** も見逃せません。補修時に既存の畳と色合いを合わせるため、現在使用している畳の素材確認は非常に重要です。東京近郊の気候は夏場に湿度が高いため、通気性の良い素材選びが劣化防止につながります。
## ポイント2:補修か交換かを正しく判断する
「今の畳をどうすべきか」という判断は、修繕費を左右する大きな決断です。正しい判断基準をお伝えします。
**補修で十分な場合** は、畳の一部だけが傷んでいるケースです。具体的には、表面が少し擦れている、小さな穴が開いた、色が薄くなってきた、といった場合です。このような状態なら、畳表だけを新しいものに張り替える「表替え(おもてがえ)」で解決します。表替えは全体交換より費用が安く、施工期間も短いメリットがあります。
**交換が必要な場合** は、畳全体が沈み込んでいる、歩くと音がする、芯材が腐っている、といった症状が見られるときです。このような状態は補修では解決せず、新しい畳への交換が必要になります。特に湿度が高い部屋や水に近い場所に置かれた畳は、芯材の傷みが早いため注意が必要です。
**交換の時期目安** としては、新しい畳なら約10~15年で表替えを検討し、さらに10年後に本体交換というサイクルが一般的です。ただし使用環境により大きく異なります。東京近郊の温暖で湿度が高い気候では、全国平均より劣化が早い傾向があるため、8~10年での検討をおすすめします。
## ポイント3:信頼できる業者選びと事前準備
畳の補修や購入で失敗しないためには、業者選びが何より重要です。
**複数の見積もり比較** は必須です。同じ条件で3社以上から見積もりを取ることで、相場価格が見えてきます。注意すべき点は、安さだけで判断しないことです。信頼できる業者は、なぜこの価格なのかを丁寧に説明してくれます。
**事前準備として** 、現在の畳の素材を確認しておくことをおすすめします。表面がい草か化学繊維か、芯は何でできているか、サイズは標準的な大きさか特注サイズかといった情報があれば、業者との相談がスムーズです。スマートフォンで畳全体と傷んでいる部分の写真を撮っておくと、電話相談の際に役立ちます。
**施工期間の確認** も重要です。一般的に表替えは1~2日、全体交換は3~4日が目安ですが、業者の込み具合や季節によって変わります。夏場は湿度対策で施工が増える傾向があるため、早めの相談がおすすめです。
東京近郊で良質な畳業者は、地元で長く営業している店舗が多いです。口コミサイトや地域の施工実績を確認し、丁寧なコミュニケーションが取れる業者を選ぶことが、満足度の高い補修につながります。
