畳の補修・交換で失敗しない3つのポイント|状態判断から業者選びまでの完全ガイド

# 畳の補修・交換で失敗しない選び方

## ポイント1:畳の状態を正しく判断することが最初の一歩

畳を長く使っていると、どのタイミングで補修や交換が必要なのか判断が難しくなります。実は、畳の状態によって対応方法は大きく異なるため、まずは現在の畳がどのような状態にあるのかを知ることが非常に重要です。

畳の主な劣化の兆候は、表面の色褪せ、凹みや傷、そして独特の香りが薄れることです。特に日当たりの良い場所に置いてある畳は、紫外線の影響で色が変わりやすくなります。この段階であれば、表面だけを張り替える「表替え※1」で十分対応できます。

一方、畳の中材が湿ったままになっていたり、カビが生えている場合は、見た目以上に劣化が進んでいる可能性があります。このような状態では、表替えだけでなく「中身交換※2」や新しい畳への全面交換が必要になることもあります。

東京近郊の気候は湿度が高い傾向にあるため、定期的に畳を持ち上げて通風を確保することをお勧めします。床下の湿り具合を確認することで、適切なメンテナンス時期を判断できます。自分で判断が難しい場合は、専門家に相談することで、無駄な出費を避けることができます。

## ポイント2:畳の種類と素材を理解して最適な選択をする

畳を購入・補修する際に選べる素材や種類が複数あることを、意外と知らない方が多くいます。従来の天然素材の畳から、近年登場した化学素材の畳まで、それぞれに異なる特性があります。

最も一般的な天然畳は「い草※3」を使用したもので、独特の香りと調湿性※4が特徴です。い草は天然素材のため経年変化で色が変わりますが、この色合いの変化を好む方も多くいます。価格帯は比較的手頃で、東京近郊の多くのご家庭に使用されています。

一方、ペット飼育やお子さんがいるご家庭では、化学繊維の畳が人気です。撥水性※5に優れており、汚れやシミがつきにくく、清潔に保ちやすいという利点があります。また、色褪せが少なく、長期間美しい状態を保つことができます。ただし、天然素材特有の香りや調湿性は期待できません。

畳の中材についても、従来のワラ芯から、軽くて湿気に強い建材系の素材へ移行するご家庭が増えています。特に湿度管理が難しいマンション住まいの方には、吸湿性に優れた建材系の芯材がお勧めです。

ご自宅の生活スタイルやニーズに合わせて、素材を選ぶことが長く愛用できる畳との出会いにつながります。

## ポイント3:信頼できる業者選びが結果を左右する

最後に重要なのが、どの業者に畳の補修や購入を依頼するかという点です。東京近郊には多くの畳業者がありますが、すべてが同じレベルのサービスを提供しているわけではありません。

業者を選ぶ際は、まずは複数の業者から見積もりを取ることをお勧めします。同じ作業内容であっても、業者によって価格差が生じることはよくあります。重要なのは、安いだけでなく、説明が丁寧で、ご自身の要望をしっかり聞いてくれる業者を選ぶことです。

信頼できる業者の特徴として、現地調査の時点で詳しく説明してくれる、複数の選択肢を提案してくれる、アフターサービスが充実しているといった点が挙げられます。また、地域での実績や口コミも判断材料になります。

最近では、ウェブサイトやSNSで業者の情報を確認できるようになりました。施工例の写真が豊富に掲載されているか、お客さんからの評価はどうか、こうした情報を事前にリサーチすることで、失敗のリスクを大きく減らすことができます。

東京近郊で畳の補修や交換を検討されている方は、これら3つのポイントを参考に、最適な選択をしてください。ご自身のニーズに合った素材を選び、信頼できる業者との協力により、快適で美しい畳のある生活が実現します。

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※1 表替え:畳の表面の い草部分を新しいものに交換する作業
※2 中身交換:畳の芯材(中身)を新しいものに交換する作業
※3 い草:畳の表面に使用される天然素材で、独特の香りと調湿性能を持つ
※4 調湿性:湿度が高いときは湿気を吸収し、低いときは湿気を放出する特性
※5 撥水性:水分をはじいて、浸透させにくい性質