# 東京近郊で畳選びで失敗しない!劣化サインから補修・新調まで、畳職人が教える3つの必須知識

# 東京近郊で畳を選ぶときに知っておきたい3つのポイント

## ポイント1:畳の劣化サインを見極める

畳は私たちが思っている以上に、日々の生活の中で傷んでいきます。補修や替えのタイミングを見極めることは、快適な畳生活を続けるための第一歩です。

まず注目すべきは、畳の表面の変色です。新しい畳は緑色をしていますが、日光が当たる場所では徐々に黄色くなり、やがて褐色へと変わっていきます。これは自然な経年変化ですが、極端に色が濃くなったり、斑模様が目立つようになったりしたら、表替え(ひょうがえ)※1の時期かもしれません。

次に確認したいのは、足で踏んだときの感触です。健康な畳は弾力性があり、ふんわりとした踏み心地が特徴です。しかし劣化が進むと、踏むたびに沈み込む、あるいは逆に硬くなってしまいます。特に頻繁に通る場所で、明らかにへこみが出ている場合は注意が必要です。

また、畳の縁(へり)※2の傷みも重要なサインです。縁は畳の中でも最も負荷がかかる部分で、ここが破れていたり、色褪せていたりする場合は、全体的な劣化が進んでいる証拠です。さらに、畳からかび臭い匂いがしたり、実際にカビが見える場合は、湿度管理の改善と同時に、畳の交換を検討すべき段階といえます。

## ポイント2:補修、表替え、新調のそれぞれの選択肢

畳の状態によって、取るべき対応は異なります。東京近郊で畳職人に相談する際に役立つ知識をお伝えします。

**部分的な補修**が適しているのは、小さな破れや焦げ跡、軽い凹みといった限定的な傷みがある場合です。このような場合、わざわざ全体を替える必要はありません。補修なら費用も時間も最小限で済み、畳そのものの価値を損なうこともありません。

**表替え**は、畳の芯(床板部分)はまだ使える状態で、表面の畳表※3やその下の中材※4が傷んでいるケースに適しています。畳の骨組みはそのままで、表面を新しくするため、新調よりも経済的です。一般的に畳の耐用年数は10年前後ですが、表替えなら6~8年程度で対応できます。東京近郊の畳屋では、このサービスが最も多く依頼される理由もここにあります。

**新調(丸ごと交換)**が必要なのは、畳の芯まで腐食したり、ダニやカビが深く浸透したりしている場合です。また、サイズ変更や和室のリフォームを検討しているなら、この際に新しく作り直すほうが満足度が高いでしょう。

## ポイント3:畳選びで失敗しないための実践的なアドバイス

東京近郊で畳の補修や購入を検討する際、品質と予算のバランスを取ることは難しい判断です。ここでは、後悔しないための実践的なポイントをお伝えします。

まず大切なのは、複数の畳屋に見積もりを取ることです。同じ作業内容でも、職人の技術レベルや使用する材料によって価格は異なります。東京近郊は畳屋の数も多いため、比較検討する価値が十分にあります。見積もり時には、使用する畳表の種類(い草の等級や産地)、作業の内容、納期などを明確に確認しましょう。

次に、い草の質にこだわることをお勧めします。畳表はい草で作られていますが、産地や等級によって耐久性と価格が大きく変わります。国産のい草は品質が安定していますが、輸入品よりも割高です。自宅の使用頻度や予算に合わせて、バランスの取れた選択をすることが重要です。

最後に、畳職人との信頼関係を築くことも見落としがちですが、重要な要素です。些細な質問にも丁寧に答えてくれるか、アフターフォローの体制は整っているか、こうした点から信頼できる職人かどうかを判断しましょう。良い職人との関係は、長期的には最大の投資となります。

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※1 表替え:畳の表面と中材を新しく張り替える作業。芯は再利用する。
※2 縁:畳の周囲を覆う帯状の布。通常、装飾的な図柄が入っている。
※3 畳表:畳の表面を覆うい草で編んだ素材。
※4 中材:畳表の下にある、クッション性のある層。わら床などが使われる。