今こそ知っておきたい・畳の力!

段々と季節は春に変わり、お出かけしやすい気候になってきていますが、「外出自粛」「#ステイホーム」という声がどんどん大きくなり、有名人の悲しいニュースなどで一気に危機感が高まった気がします。

でも日本人のいいところは、こんなに長く家にいる時間がある今だからこそ大掃除をしよう!と前向きに考えるところだと思います。

しかも、日本人は帰宅すると靴を脱ぐ習慣があり、「帰ったらすぐ手洗い・うがい」と子供の時から教えられてきたので、感染防止に繋がる行動がもうすでに習慣付いています。

そこで、ぜひ頭の片隅にでも入れておいてもらえたら嬉しいなと思う「畳の力(効果)」をお伝えしたいと思います。お家に畳がある方もない方も、日本人が昔から「生活の拠点・家」に使っていた畳というものを見直してもらえたら幸いです。長くなるので、お時間がある時にゆっくりコーヒーでも飲みながら読んでもらえたら…嬉しいです。

畳は、田んぼで作られるイグサという植物でできています。

イグサには、腸管出血性大腸菌O-157、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌などの食中毒バチルス菌、ミクロコッカス菌などの腐敗細菌に対して抗菌作用のあることが明らかとなっています。(2002年に防菌防黴学会誌で発表)このような事実からも畳は天然の抗菌素材といえます。

最近の研究では肺炎の原因となるレジオネラ菌に対しても抗菌作用が認められました。

このような成果から、イグサ生産地である熊本県八代市内の宿泊施設では、イグサを細かく砕いて袋詰めにし、浴槽中に浮かべることで「イグサ風呂」の運営も始まっています。お風呂にイグサを入れると、肌がスベスベする効果もあり、イグサの畳以外での利用も進んでいます。また、古い文献にはイグサが炎症、切り傷、打撲の改善にも寄与するとも書かれています。

イグサの茎断面図を電子顕微鏡(SEM)により観察したものを下に示しました。イグサが他の植物に比べて、特徴的である部分は髄部の構造であります。い草の髄部は白色多孔の弾力性に富む星状細胞からなる海面組織が多数存在しています。これが灯心といわれる部分であります。このような「スポンジ」のようにふんわりしたイグサの中心構造が畳に弾力性をもたらしています。

また、イグサはパルプやウールに比べて、二酸化窒素やシックハウスの原因となるホルムアルデヒドの吸着能に優れています。例えばコップにタバコの煙を入れて、片方のコップにはイグサを入れて、もう片方のコップにはイグサを入れずにしばらく置くと、イグサを入れたコップのタバコ臭は殆どなくなります。更にイグサを粉末にして、烏龍茶や焼酎に入れることで不純物質を取り除き、飲みやすくなるという報告もあります。これらは全てイグサの「スポンジ構造」によるものです。私たちの環境には様々な有害物質がありますが、畳はこれらの物質を取り除いてくれるすばらしい効果があるのです。

また、国産イグサと中国産イグサの写真を比較したところ、中国産イグサの表皮は非常に壊れやすいことが写真を見てもわかると思います。中国産は国産に比べて安価ですが、丈夫で長持ちするという点では、国産の方が優れているのかも知れません。

左:国産のイグサ 右:中国産のイグサ

他にもまだまだイグサの効果はありますが…(昔は薬草だった!とか足の臭いが軽減する!とか水虫の予防効果がある!とかイグサを食べると便通が良くなる!など)今回のブログでは次が最後の紹介になります。イグサの1番の効果とも言えるリラックス効果についてです。

畳の1番の効果といえば、リラックス効果かも知れません。畳の部屋にいると落ち着くという声を多く聞きます。森林浴が気持ち良いように、緑がいっぱいの作物であるい草にも同じ効果が期待されます。つまり「室内で森林浴」気分が味わえるということです。この森林浴の際に、たくさん空気中に放出されるのがフィトンという物質です。またそれだけでしたら、室内に観葉植物を置くことでも代用できますが、実は特徴的な成分がイグサには含まれています。それがバニリンです。バニリンという言葉は馴染みがないかも知れませんが、バニラエッセンスといえばわかるでしょうか。お菓子を作るときなどに数滴入れるものです。このバニリンという成分がい草のリラックス効果をもたらす一つの成分となっています。

参照:北九州市立大学国際環境工学部助教授・森田農学博士

他にも「ジヒドロアクチニジオリド」という紅茶や緑茶に含まれる芳香成分や「α-シペロン」というリラクゼーションに役立つ成分で、この成分を含むカヤツリグサは生薬として漢方薬などに利用されます。

こういった成分が絶妙なバランスでイグサに含まれているので、新しい畳の香りを嗅ぐとリラックスしたり、落ち着いた気持ちになれるのでしょう!

自宅の畳の上で爆睡中の看板犬

これらの効果をもたらすイグサは、日本(主に熊本県八代市)の澄んだ空気・キレイな水・豊かな土が作ってくれる自然の恵みです。しかも、自然に栽培されているわけではなく、様々な知恵とたゆまぬ努力でイグサを育て、畳表に織ってくれる農家さんの力なくしては、畳は作れません。

熊本県八代市のイグサの田んぼ

小川畳店では、2014年からお世話になっているイグサ農家の吉田さん。(店主が吉田さんのところへ年2回訪問し、イグサの苗から刈取まで色々な作業をお手伝いさせてもらっています。)

吉田さん一家が育てるイグサは、吉田さん自ら畳表に織り上げます。そして、イグサ農家初の「特別栽培農産物(農林水産省)残留農薬0(ゼロ)」の畳表なのです!例えば、赤ちゃんが畳をペロッと舐めても安心な畳表なのです!!

吉田さんファミリーと当店店主(右から2番目)

これからまだまだ自粛ムードが続きそうな東京。皆さんが日本で作られた安心安全な畳でリラックスして、しっかり睡眠が取れ、免疫が上がっていきますように。。。

畳の香りが少しでも欲しいなと思った方は、当店で作った国産畳の廃材となってしまう部分のリサイクル商品「香るイグサ」をご用意しております。こんな時期ですから、たくさんの方に届けられるよう無料でご提供させていただきます。お一人様一つ限定とさせていただきますので、お時間ある時にご来店ください。

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